生徒の「主体性」を引き出す音読学習へ
新島学園中学校・高等学校
石井先生、坂庭先生
Points!
まず、音読メーター導入の背景を教えてください。
英語の授業で「音読が大切」ということ自体は、以前から共通認識としてありました。
ただ、宿題として出した音読をどう評価するのか、そしてどうやって継続させるのかという点は、どの学校でも悩みが大きい部分だと思います。
本校でも同様の課題を抱えており、それが音読メーター導入の大きなきっかけでした。
実際に導入してみて、どのような印象をお持ちですか。
強く感じたのは、「英語が得意な生徒はもちろん、むしろ苦手な生徒ほど、この仕組みが学習を後押ししてくれる」という点です。クリアできなくても、何度でも挑戦できる設計がよいと思います。「今回は通らなかったけれど、もう一度読んでみよう」「今度こそ最後まで通したい」という気持ちが自然に生まれます。このゲーム的な仕組みが、努力を続ける原動力になっていると感じています。
実際のデータにはどのような傾向が見られましたか。
正答率で見ると、次のような傾向があります。
帰国子女:正答率90%超
英語力の高い生徒:70〜90%
英語が苦手な生徒:60%前後
数字だけを見ると差はあります。ただ、音読メーターでは取り組みそのものが可視化されます。そのため、点数だけで判断するのではなく、「どれだけ挑戦したか」を評価してあげられるのが大きいですね。
授業との連動はどのようにされていますか。
授業後に、約200語の課題を音読メーターで配信しています。
生徒から「先生、次の課題を読みたいので出してほしい!」と言われることもあり、音読が主体的な学習習慣の一部になっているのを感じます。
活用の流れは、とてもシンプルです。
授業 → 音読メーター → 授業
この循環ができることで、全体的に正答率が低かった課題は次の授業でフォローできます。授業内だけでは音読の時間を十分に確保するのは難しいので、その部分を音読メーターが補ってくれています。リスニングへの良い影響も感じています。
続いて、中学での活用について教えてください。
中学2年生を担当しています。授業で扱った本文を、宿題として音読メーターで配信しています。目標は達成率60〜70%。できるだけ繰り返し挑戦するよう声をかけています。判定が厳しく感じる場面もありますが、それでも生徒たちはめげずに取り組んでくれるんです。そこはとても印象的でした。
夏休みには音読大会も実施されたそうですね。
はい。学年全体を巻き込んで音読大会を行いました。成績に応じて賞状も用意したところ、多くの生徒が自発的に参加してくれました。
特によかったのは、「普段あまり目立たない生徒が、実は家でコツコツ読んでいた」ということが、データではっきり分かった点です。静かに努力するタイプの生徒の頑張りが見えたのは、本当に大きな成果でした。
今回のお話を伺う中で、「努力が見えることで、生徒が前向きに学び始めること」、「授業と連動することで、学びに良い循環が生まれること」、そして、「これまで見えにくかった静かな努力が評価され、クラス全体の学習ムードが高まっていくこと」など、私たち自身もあらためて気づかされる点がありました。これからも、生徒の見えにくい頑張りを支え、主体的な学びにつながるきっかけを提供できればと考えています。

